チョコと焼酎~   st.valentin




コンビニの裏口に竜二のバイクが見えて、浮足立つ。


店の入口を目指して歩き出した時、裏口から出てきた竜二と、



小柄な可愛いらしい女の子。


バイト仲間?


ヘルメットを受け取って、竜二に笑顔を向けた。



竜二の後ろに乗るんだ。



心が、イタイ。


足が、動かない。



何が、悲しいの?

竜二が、誰と居ようが誰を乗せようが、私には関係ない。


この思いは、竜二にはぶつけられない。



そのメットは、私専用だなんて、言われた事ないし。



そのバイクは、私のものじゃないし。






竜二は、私のカレシ、


じゃない。




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