チョコと焼酎~   st.valentin



「俺、最初にあんこと生クリームを出会わせた人、尊敬するね。

最高の相性だと思わない?」



半分にした、もうひとつのシュークリームを、頬張りながら竜二が私に話しかける。


「そーだね。


焼酎をビールで割る位良いね」


呆れ顔の竜二。


「ゲッ!

それは、理解できね」

でしょうね。


「そー言えば、今日酒飲まないのか?

どっか、具合悪いの?」


心配そうに、私の顔を覗きこむ。


顔が、近いって。


「……休肝日」


顔を背けて、DVDを手にする。


「借りてたんだった。
見る?」


竜二の好きなアクションもの。

まあ、私も大好きなんだけど。


これで、あと2時間ちょっと、うまく明日になるんじゃない?


まだ、帰らないで。


リモコンでスタートさせて、コタツに座り直す。


なのに、


鳴りだす竜二の携帯。

ダレ?



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