チョコと焼酎~   st.valentin



竜二は、携帯を持って廊下に出た。


帰っちゃうかな?


どうしよう。


引き留められる?


戻ってきた竜二が、私の横に座った。


DVDは、一時停止。

私は、聞かずにはいられなかった。


「カノジョから?

もう帰る?」


動かないテレビの画面を見ながら、賭けにでる。


竜二が、再び立ち上がった。


「イヤだ。

行かないで!」



私は、反射的に竜二の腕を掴んでいた。



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