まだまだ私は4番目。
駅の近くにあったベンチに並んで座り、達哉さんは私にハンカチを差し出した。

抱えられているうちに涙も止まってきたので少しは落ち着いていた。

「…すみません。」

ハンカチを受け取り、涙を拭いた。
ついでに鼻もかんだ。

あ、ハンカチって鼻かむものじゃないか。

達哉さんは、何も言わずにただ優しい目で私を見ていた。

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