まだまだ私は4番目。
私が何も言わないでいると、達哉さんは私から手を放した。

「すみません、急ぎすぎました。」

「えっ、あ…。あの、ごめんなさい…。」

「いいんですよ。…そうだ、もうすぐクリスマスですね。」

達哉さんは急に話題を変えた。私に気をつかってくれたんだろう。

「そうですね…。」

「瑞希さんは何かご予定はありますか?」

「…クリスマスは…。」

クリスマスは…翔と会うって約束してた。

だけど…今こんな状況じゃ、翔は私にきっと会ってくれない。

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