まだまだ私は4番目。
不意に手を握られた。本当に不意すぎて、誰かに触られたのか、とはっと振り向いたけど誰もいない。

手の主を辿って見ると、正体は達哉さん。
達哉さんは、恥ずかしそうにそっぽ向いていた。

手を握るタイミングでもはかってたのかな…。だけど、タイミング間違えちゃったね。びっくりしたもん。

驚いたとはいえ、達哉さんが勇気を出して手を握ってくれたことは嬉しかった。

だから私も、達哉さんの手を握り返した。

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