*制服のボタン*I love it forever*

部屋に隠りっきりで、誰にも会わず不安定な日々を過ごしていた。



……………………


夏休みも8月の半分を過ぎた頃。




コンコン




ノックされ扉が開くと。




「アンタ何やってんの？」


怒った顔で腕組みをして、床に座っていた私を見下ろし沙織が入って来た。




沙織から目を反らす様に俯いた。




「何で携帯切ってんのよ」



「…………」



俯いたまま何も言わない私の隣に腰を下ろすと。





「陵弥にも会ってないんだって？」




陵弥と聞いてズキッと胸が痛む。






「凜花…どうして陵弥に会わないの？」





穏やかな口調になった沙織が優しく問いかける。






………………。






ゆっくりと顔を上げると。





沙織にあの日の事を話し始めた。




「……怖いの…」





大好きな陵弥なのに触れられると怖い…





抱かれるのが怖い…







沙織は目を伏せて黙って聞いていた。






あの日から誰とも会いたくなくて。




携帯の電源を落とし。




沙織にすら連絡していなかった。