*制服のボタン*I love it forever*
「ここ…俺の特等席なんだけど?」
「あっあぁそうなんだ…今どく」
プッ…おもしれぇ女…
って、思った瞬間に女の長い髪が風に煽られ躓いた。
「ヒャッ」
咄嗟に女の腕を掴んだ俺。
体勢を崩した女が俺の胸に飛び込んで来た。
「ご、ごめ…痛ッ!」
あ…あり得ねぇ…
俺の制服のボタンに髪が…絡まってる…
こんなドラマみたいな事…
しかも、こんな抱きしめる様な体勢……
女の綺麗な髪から香る甘い香り。
俺の胸にピタリと張り付いて、正直戸惑う…
男慣れしてると思ってた噂の女の手が震え、焦ってるのがわかる…
コイツ…噂の女の癖に、男慣れしてない…?
無防備だし… おもしれぇ…
明らかに動揺した女が。
「も、もぅいいから切って!!」
しゃーねぇな…ボタンに手を掛け引きちぎる。
ブッチン!!
女の毛先にぶら下がるボタンを目の前に差し出した。
「ボタン引きちぎったの?」
「どーせ取れ掛かってたし気にする事じゃねぇ」
カッコ付けて言ってみる俺。