*制服のボタン*I love it forever*
玄関を開けると。
クーラーの効いた部屋にばかりいた私を、夏の蒸し暑い空気が覆う。
うわぁ…あっつ……
とぼとぼと歩き近くの公園の入り口まで行くと、騒がしい声に足が止まった。
人の声…ってかケンカ…?
胸ぐらを掴まれ顔を歪める男。
地面には2人の男が踞っている。
…あの男…私を襲った男だ。
その男の胸ぐらを掴んでいるのは……
…あの横顔……
……陵弥…
「…りょ…」
陵弥の見た事もない殺気立った険しい顔に、喉まで出掛かった名前を飲み込んだ。
陵弥は男に何か言い、一発殴ると地面に叩き着けた。
男達はヨロヨロと逃げて行った。
振り返った陵弥と目が合う。
すると、脇から女の子が飛び出し陵弥に抱きついた。
驚く陵弥。
唖然とする私。
抱きついた女の子が振り向いた。
それは…
……平山…?…
…何で……今更…平山と…?