涙が出るほど愛してた

彼との２回目のデート。
最初のデートとは違い、なんだかソワソワして朝から授業にならない。

仕事が終わり、急いで家に帰っていつもとは違うお洒落をしてみた。普段は滅多にしない私なりのお洒落。
そうこうしているうちに、彼が迎えに来てくれた。
「里香、ごめんね。待ったでしょ。急に指導が入ってね。なかなか抜け出す事ができなかった」
「分かっているわ。学校現場っていつどんな事が起きてもおかしくない場所。そこでの生徒指導ってなんとなく、遅刻した原因が分かる（笑）。」
「里香、今日はなかなかきまってるじゃん！気合入れたね」
「当たり前でしょ！彦さんとのデートなんだし、いつものジャージで食事はマズイでしょ（笑）」
「里香、今日はね、連れて行きたいところがあるんだ。メキシコ料理屋なんだけど、いいかな？」
「嬉しい！彦さんとメキシコ料理かぁ。でも今日は笑って食事しようね。」

幸せだった。彦さんの運転する助手席に座る私。言葉なんていらない。ただ嬉しかった。