【短集・ホラー】白紙の小説
次の日も、君の家に行って、いつものように君のゴミをチェックする。
今日もたくさんティッシュがあるね。持って帰らなくちゃ。
………あれ?
私のあげたプレゼントが捨てられてるよ?
酷いなぁ。
けど指輪を貰ったことだし、許してあげようっと。
そういえば最近、妙に背後に気配を感じるんだけど、君が私を見てるのかな?
嬉しいな。
もっと見て?
君の家のドアの前に行くと、表札には君の名前が書いてなかったよ。
え?何で?何で?
何で居ないの?
辺りを見回しても、君の名前の書かれた表札はどこにも無い。
どこへ行ったの!?
ねぇ、どこに行ったの!?!!?
私、急いで自宅へ走った。
もしかしたら君が居るかもしれないし。
自宅へ入った。
…………あ。
何か気配を感じる!!
君が居るのかな!?
照れないで出てきてよ!!
かくれんぼしたいの?
ふふ、負けないよ?
私、家の中をくまなく探してみたよ。だけどどこにも居ないの。
確かに君の気配はするんだよ?……君、隠れるの上手だなぁ。