オバサンだって恋したい!!
そんな私と早瀬係長を小都子が、見ていた。



「美園何だか可愛い、美園が男に甘えてるとこ初めて見たかも。」



そうかも知れない。


今まで男の前で泣いた事なんてなかった。



まして年下の男。息子と4才しか違わない。



だけど、凄く頼れる。


「美園も幸せにならなきゃ。拓也は美園と二人だけの生活が長かったから、美園しか見れなくなったかもね。拓也の為にも、早く美園が母親だと言う現実を分からせないと駄目。今から直也に電話するよ。」



そう言って小都子が電話をかけた。



私は思わず早瀬係長の手を握った。



「美園、直也今から来るっていいかな?」



「お願いします。ここに呼んで下さい。」




早瀬係長は、ずっと私の手を握ってくれていた。



「美園大丈夫だ、俺がずっと一緒にいるから安心して。」


私は黙って頷いた。



小都子が奥の部屋を使うといいと言ってくれたので、早瀬係長と、奥の部屋で正木が来るのを待つ事にした。




何回もため息が出た。




正木とは10年会っていない。








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