オバサンだって恋したい!!
「駄目兎に角関わるな。仕事以外は絶対話さないで。分かった?分かったら返事して。」



私は頷いた。



「美園眠いの?」私が首を横に振ると、「じゃ買い物に行こう。」



そう買い物に行かないと、冷蔵庫に何も入っていない。



「美園、俺マンション引き払って戻って来るから、
美園が駄目って言ってもそうするけど。」



もう考えるのも面倒くさい。



「拓也の好きにするといいよ。拓也食品も買いたいんだけど、後電気屋さんと薬局も行きたい。それと服も買いたいし、あ、ブーツも見たい。」



「美園はやっぱ可愛い。」



拓也が私を優しく抱き締める。



やだ、拓也ドキってしちゃったよ。



私どうかしてる。



拓也は息子だよ。



「拓也離して。」



「あ、ごめん美園。」



なんだかぎこちなくなってしまう私たち。



拓也?



拓也の顔を見た。



拓也の優しい目に見つめられていた。



「やだ、拓也そんな愛しい人見るような顔しないでよ。」



その時拓也が言った言葉は私には聞こえなかった。




《愛してる。》









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