オバサンだって恋したい!!
結局手を繋いだまま家電売り場に来た。



マイナスイオンのドライヤーがほしくて、探していると、肩を誰に叩かれる。



拓也は繋いだ手を離してくれない。



手を繋いだまま私は振り向いた。



「こんなとこで会うとは思わなかったよ。」



早瀬係長が拓也と繋いでいる手を見た。



「親子って感じじゃないね。どう見てもカップルだ。小川もこれでいい訳?」



これでいいってどう言う事。



拓也と私は親子だ。



「小川は親子と思っても、彼は違うと思う。小川俺と付き合ってよ。引っ越して来たばかりで、揃えたいものが沢山あるんだ。」



早瀬係長が私の腕を掴む。


拓也が早瀬係長を睨む。「母から手離して貰えます。離さないなら警察の人呼びますよ。」




「呼べるものなら呼べばいい。君は間違ってる。美園は君の母親だ。どんなに君が美園を思っても、愛し合う事はなど出ない。」



私は早瀬係長が言った言葉の意味が、分からなかった。



拓也が誰を愛しているの?



もしかして私?




冗談は止めてほしい。








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