しろがねの翼
すると、男は驚いたように言った。

??【当たり前だ!竜珠なんか持っていたら、式を使えない!!】

白「式…?何、ソレ…」

白雪は不思議そうな顔をする。それもそのはず、結(ユイ)の大陸では、式なぞ使わないのだ。

白「まぁいいわ。私はし…、小雪よ。あなたは?」

白雪は名前を言いそうになり、慌ててお庭係としての名を名乗る。

??【――俺は七樹だ】

お互い名乗る。だが――

七【お前、ただの竜珠じゃないな?】

白「え…っ!?」

白雪はおどろく。
自分は斎王だ。普通であるはずがない。
だが、何故竜珠でもない七樹が分かったのだろうか――?

七【お前は、竜珠が重い。――斎王か!】

白「な…ッ!」

とたんに、七樹は険しい顔をする。

七【まさか、生きていたとは…!!】
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