空のいろ
 いつの間にか、笹木課長と昼休みに屋上で過ごすのが、日課になっていた。

 たわいもない話をする。
 ただ、それだけ。
 それだけの時間が、私にとってはとても幸せな時間。


 だけど、知りたくない事まで知ってしまう。

 彼が、どれだけ家族を大切に思っているか。愛しているか。


 それでも私は、この時間を失いたくなかった。








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