イケメン*キッス
二人の距離



「おはよう!まゆ、今日も学校頑張ってね」




朝から機嫌よくあたしに話し掛ける母親。



いつもは忙しいって言って家にいないのに。



理由は一つ。






「ホント信じられないわぁ!あの櫻井財閥の方から婚約を申し込まれるなんて!!」




………我が親ながら都合がいい。




実は昨日、櫻井君が家に連絡を入れてくれたみたい。



話進むの早いよー!!



「いってきます…」



あたしは、元気なく登校した。








ガチャ




「おはよ」




………えー!?



「櫻井君?!…何で?」



玄関のドアを開けたら櫻井君が立っていた。



「迎えに来たんだ。婚約者なんだから当たり前だよ」



当たり前…かな?



黒のベンツが停まっている。


あたしも一応お嬢様だけどベンツなんてない。



「さ、行こう?」


そういって、手を差し出してくれた。





「……ありがとう」



あたしは櫻井君の手に自分の手を重ねた。






うぅ〜


すっごいドキドキするよ…






< 11 / 23 >

この作品をシェア

pagetop