極上な恋をセンパイと。

「……」


お酒の力も借りて、なんだか熱く語ってしまった……。

急に恥ずかしくなって、あたしは誤魔化すようにグラスを口に運ぶ。

黙って聞いていたセンパイは、空になったグラスに黄金色のシャンパンを注いでくれた。




「……幸せにしたい、か」

「……センパイは?センパイのこと教えてください」

「俺?」



コクコクと頷いたあたしに、センパイはおかしそうに口角を持ち上げた。



「お前みたいなヤツを輝かせるため、かな」

「え?」



あ、あたし?

何度も瞬きをするあたし。
センパイは頬杖を解いて、いきなりあたしの手首を掴んだ。





思っていたよりも熱いその体温に、驚いてあたしは固まってしまった。
そのまま膝の上のクッションも奪われる。


その間も、センパイの射るような視線が離れる事はなくて……。


そして……。
クシャクシャになったフレアスカートに、センパイの手が伸びていく。



うわわわっ!

思わずギュッと目を閉じた。

でも、スカートはそのまま。
なにも感じる事はなくて。
それからすぐに、何かを堪えたようなセンパイの声。



「これ」



え?

口の端をクイッと持ち上げてセンパイが指示したのは……。
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