極上な恋をセンパイと。
ーーー……




「……ん……」





まどろむ意識の中、ぼんやりと瞼を持ち上げた。


あ……れ?
あたし……いつの間に寝ちゃったのかな……。


窓辺から差し込む日差しに、思わず目を細めた。

体を起こそうとすると、とたんに頭に鈍い痛みが走った。



「あたた……うー……頭いたぁ」



顔をしかめた、その時だった。



「起きたか?」



ちょっとだけ掠れた甘めの低音。
重い頭に、さらに鈍器で殴られたような衝撃が走った。



「えっ!せせせ、センパイっ!!!?」



そう。

その声の主は久遠和泉。


ラフな部屋着姿のセンパイ。
その真っ黒な髪は、珍しく寝癖がついてて……。



え、なんで?

なんであたし、センパイといるの!?


ハッとして周りを見渡せば、そこは見慣れない部屋。
キレイに片付いていて、オシャレな家具で統一されているところを見ると、それは明らかにセンパイの部屋で……。


思い切りフカフカのベッドの上でシーツにくるまってるあたし。


うそ……もしかして……昨日、酔った勢いで……そのまま……?
覚えてない……!
センパイとのはじめてを覚えてないなんて、うそでしょ!?


ギョッと目を見開いて、自分の身に着けているものを確認した。

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