極上な恋をセンパイと。
そしてあっという間に12月に入り、毎日が慌ただしく過ぎていく。
「師走」とはよく言ったものだ。
気が付けば、渡部部長の企画した草津慰安旅行が週末に迫っていた。
参加者の中には、しっかりと”久遠和泉”の名前。
でもその筆跡はどう見ても真山くんのモノで、きっと強引に巻き込まれたんだろうなって想像できた。
それにしても……。
パソコンからふと視線を上げて、ホワイトボードに張り付けてある用紙を睨んだ。
あたしの名前の次に、白鳥百合の名前が書き加えられていた。
それも、真山くんの字……。
「はあ……」
あー!もうっ。
ブンブンと頭を振って、センパイにすり寄る彼女の姿を追い払った。