極上な恋をセンパイと。
「ええっと、夕食は……」
「18時からだそうよ。あ、そうだ。その前に温泉行かない?」
あたしがそう言うと、すっかりくつろいでいる白鳥百合が言った。
え、温泉?
ギョッとして目をみはる。
「温泉って……あたしと行くの?」
「他に誰がいるのよ。軽く行ってこない?まだ時間あるでしょ?」
「……まあ」
この人……どういうつもりかな。
あたしのこと、どう思ってるんだろう。
頭の中でモヤモヤ考えてるうちに、半ば強引に温泉に連れ込まれてしまった。
この旅館には、3つの温泉処があって。
数にすると、全部で23種の温泉があるって書いてあった。
全部気になるけど、温泉と言えばまずは露天だよね。