極上な恋をセンパイと。
「わ。ありがとうございます」
それは時東課長で。
「あたたかいうちに」
あっちがいいなんて……恥ずかしい。
はにかんで、課長の手からお皿を受け取った。
優しくて食欲を誘う香り。
「ありがとうございます」
「せっかくなんだから、たくさん飲んで食べよう」
「あは! はい、飲んで食べます!」
思い切り頷くと、隣にいた部長が豪快に笑った。
「なんだお前たち。やけに仲が良いな」
「え?」
キョトンと首を傾げると、課長が苦笑いを零した。
「はは。部長、からかうのはよしてください。もう酔ってます?」
「俺は酔ってないぞー。おい佐伯、どうなんだ!」
「ど、どうってあの……」
課長は、うちの姉とですね……。
ってそんな時東課長のプライベートをカミングアウトできるはずもなく、あたしは部長の質問攻めにあうのだった。