極上な恋をセンパイと。
「そうそう。イイですね~、色っぽい」
「え、そ、そう?」
凄く嬉しそうな真山くん。
色っぽいって……それ、あたしを見て言ってる?
白鳥百合の事じゃ……。
なんて考えていると、さらに距離を詰めた真山くんが目を細めた。
「ベビーブルー、ですか?」
「うん……あんまり種類なくて。どうせならピンクとか赤がいいよね。あと紺とかも大人っぽいし」
いちばん可愛いのは、もちろん白鳥百合に奪われてしまった。
ま、水色好きだからいいんだけども。
腕を伸ばして、自分の浴衣を眺めてみる。
白を基調とした小花柄。
帯は紫を選んだ。
「俺は、派手なものより、こーいう雰囲気の方が好きですけどね。あと、髪も!それどうやってるんですか?」
「ん?これはねー」
浴衣の為に結い上げた髪を、真山くんが興味津々に覗き込んできた。
と、その時だった。
あの声が聞こえてきたのは……。