極上な恋をセンパイと。

ドキーーン!


「あ、おはようございます。久遠センパイ」

「おお」

「おはよーございまーす」


昨日告白してフラれてると言うのに、白鳥百合は天使の微笑みを崩さない。
この子なりにきっと気を使ってるんだと思うけど……。

あたしはこの上なく気まずい!


朝からバクバクうるさい心臓の音を聞きながら、頭をフル回転させる。



「……」


なんて声かける?
普通に挨拶したらいいのかな。

すると、そんなあたしの目の前にいきなり何かが現れた。





顔を上げるとそれはセンパイの手で……。



え、え?
なんで?


差し出された手と、センパイの顔を交互に見ていると、グッと目を細めたセンパイが口を開いた。


「それ、とってくれる?」

「へ?」


キョトンと瞬きをすると、センパイの指先が何かを指示した。



「お前の目の前のソレ」



目の前?


……ああ、プレートか……。


< 156 / 243 >

この作品をシェア

pagetop