極上な恋をセンパイと。
ドキ!
目が合うと、その瞳をイジワルく細めたセンパイ。
「ま、根性だけはかってますよ。可愛いかどうかは別として」
そして、意味深に口角をクイッと持ち上げて見せた。
……う。
な、なんなのよもう。
嫌味……だったはず。
でも、なぜか恥ずかしくて……頬に熱が集まるのを隠せなかった。
「……あはは。久遠がそんなふうに言うなんて、珍しい事もあるんだな」
「そうですか?」
その言葉でハッとした。
そうだ、ここには浩介がいたんだ。
気付かれた?
特に変わった様子もなくグラスを傾けている浩介に、ホッと胸をなで下ろした。
「ははは! イズミは仕事以外の事はてんでダメだからな」
「部長は俺をなんだと思ってんですか」
「重度のワークホリックですよね?」
呆れたようにそう言ったセンパイに、間髪入れず浩介が言う。
ワークホリックか。
確かに言えてるかも。
センパイは真剣に仕事に向き合ってる。
あたしは、そんなセンパイをいつの間にか心の底から尊敬していた。