極上な恋をセンパイと。
流されるのはやめた

最悪。

ヤキモチを、ぶつけただけの。
どうしよもない感情。


情けない……。

……この恋心を、なかったことに出来たら、どんなに楽かな……。

思い返せば、初めて会った時からセンパイに心を動かされていた。



日曜日があってよかった。

とことん泣いて。
ちょっとすっきりした。

センパイもきっと、いつものように「鬼の久遠和泉」に戻っていて。
いつも通り、業務をこなしていくんだろう。


仕事に私情を持ち込むべきじゃない。
引き抜きの話、もっと真剣に考えてみるべきなのかもしれない。


そうして迎えた月曜日。
出勤すると、すぐに異変に気付いた。




「渚さんっ!大変です」


オフィスにつくなり、転がるように駆け寄ってきた真山くん。


「え?ど、どうしたの?」


白鳥百合と、進展でもあった?
って、そんな感じじゃなさそう。

切羽詰まったその表情が、ただ事じゃないって物語っていた。



「久遠センパイが……」

「え?」


センパイ?


胸が、ドクンって鳴った。
ドクンドクンって加速する。

真山くんが口を開きかけたその時。
渡部部長がオフィスに入ってきた。

あたし達は、いったん話を切って部長の元へ集まる。
柘植さん、真山くん、時東課長……。

そこでハッとした。




センパイが……いない?
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