極上な恋をセンパイと。
セ、センパイの家なんですけどっ!
見覚えのある玄関。
初めてじゃないけど……でも!
「なにんなとこで突っ立ってんだよ」
「へっ?あ、いえあの……お邪魔します……」
パンプスを脱いで、オズオズとセンパイの横をすり抜けた。
ど、どうしよう。
なんかすっごく……緊張する!
ふわりとアロマの香りのするリビング。
シンプルな家具で統一されたLDK。
必要なもの以外は何もない、あの時と何も変わっていないセンパイの部屋。
乾杯、するのかな……。
前にお邪魔した時は、美味しいシャンパンご馳走になって。
それで……あたし、酔いつぶれちゃったんだっけ。
思い出すだけでも恥ずかしい。
今日は絶対酔っぱらって寝るなんて失態は回避しないと!
と、その時。
「 渚 」
……え?
ゆるゆると振り返った。
今……名前……?