極上な恋をセンパイと。
カウンターにお財布や鍵を置いたセンパイが、ゆっくりと両手を広げて見せた。
「渚、来い」
……コイ?
……こい……こい……、来いって……?
ポカンして、その意味を必死に考える。
そんなあたしを見ていたセンパイが、くくって笑う気配がして、またからかわれたのかとカッと頬が熱くなった。
でも。
「抱かせろ」
「…………」
へ?
カウンターのライトが、センパイを背後から照らしていて。
思わず目を凝らした。
腕を広げたままのセンパイの瞳が、真っ直ぐにあたしを捕らえていて。
息を呑んだ。