極上な恋をセンパイと。
2人きりの海外出張
キラキラした太陽の日差しが眩しい
季節はすでに初夏。
外にいたら汗ばむような日が続いていた。
そんなある日。
あたしと久遠センパイだけ部長に呼び出された。
「か、海外出張、ですか?」
「そうだ。パリのファッションショーの視察に行ってもらえないか」
パパ、パ……パリ!!?
あんぐりと口を開けたまま固まった思考回路。
すごい……パリのファッションショーなんて……。
茫然とするあたしとは真逆の反応をしていたのが、久遠センパイだ。
センパイはその表情をキラキラと輝かせると、すぐさま頷いた。
「はい。 是非行かせてください」
「ん。 いい情報仕入れてくれよイズミ。……で、佐伯はどうだ。イズミに同行できるか?」
「あ……は……!」
……って!
ちょ、ちょ、ちょ……ちょっと待って?
せんぱ…………センパイと…ふ、ふたり?
うそ……。
どうしよう。行きたいけど、すっごく行きたいけど……。
どうしよう!?
「どうした、佐伯? 行けないのか?」
「………………」
どど、どうしよぉぉおお!!!!