極上な恋をセンパイと。
そして。
確認するように、もう一度。
「お前を 抱かせてくれ」
ゆっくり、距離を詰めるセンパイ。
冗談みたいなセリフなのに、大真面目な顔で言うから一瞬ポカンとして、でもすぐに笑いが込み上げてきた。
「ふふっ、……あはは」
たまらず吹き出すと、センパイの表情がムッと歪む。
「……なに笑ってんだよ」
「いえ。センパイは、やっぱりセンパイなんだなって」
だって、抱かせろだなんて。
そんなぶっ飛んじゃうような言葉さえ、センパイらしいって思えちゃうなんて。
一歩、また一歩。
慎重に、でも確実に。
センパイは伏し目がちにあたしをのぞきこむと、さらにその瞳を細めた。
「……それやめろ」
「え?」
「その、センパイっての」
センパイは、センパイなのに……。
思わず口をつぐんだあたしを追いやるように、センパイは手を伸ばす。
その手はあたしを通り越して、トンと壁をついた。
「……」
いつの間に。
気が付いたら、真後ろに壁。
目の前にセンパイ、と言ういつもの構図が出来ていて。
オズオズと視線を上げた。