極上な恋をセンパイと。

えと、


「く……どうさん?」

「ダメ」

「……」


うう……。


「そ、その目……やめてくださいっ」

「は? どんな目だよ」


クイッと眉を上げたセンパイが首を傾げた。

き、気づいてる!
確信犯だ……。

意地悪に細められた目、それにすっごく楽しそうな顔。

ジトーッと睨むと、そんなあたしなんかお構いなしで。
センパイはさらに顔を寄せた。


ドキン……!


吐息のかかる距離。
前髪の触れる距離であたしを見下ろせば、その手で緩んだネクタイを取り去った。



「言えよ、渚」

「!」


ず、ズルい! 


「い……い、い……いず、いず……い……。
む、無理ですうう……許して下さい」


もう涙目。
情けない声に、ほんとに泣けてきた。



センパイは、小さくため息をついて。
ジト目であたしを睨む。


うっ。

怒ってるの?

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