極上な恋をセンパイと。


「なんで……それ……」


やっと口を開くと、出てきた言葉はそれで。
センパイは「ん?」っと口角をクイッと持ち上げた。


「全部お前に聞いた事だけど」

「あたしが……ですか?」



言った覚え……まったくないんですが!

と、そう思った時。
そう言えば一回だけ、思い当たる節が……。

サーッと血の気が引いて行く。


「もしかして……あの時、ですか?」

「泣くわ喚くわ、お前の恋愛遍歴聞かされてる俺の身にもなれよ」

「…………」



――やっぱり。


前にセンパイの家に来た時だ!

あの時のあたしは、酔いつぶれて記憶がない。



「す、すみません」



がーーん。

一体どこまで話したんだろう。



「流されたくないだのなんだの、その話聞かなかったら、あの時とっくに押し倒してた」

「えっ」



喉の奥で笑うと、センパイはそっとあたしの頬を両手で包み込んだ。



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