極上な恋をセンパイと。


間近で見つめられれば、まるで茨で体を縛られたかのように身動きがとれなくなって。
……センパイの事で頭がいっぱいになる。



長い睫の向こう。
クリスマスの夜景を瞳の中に映して

センパイは最高に甘くて、極上の言葉であたしに魔法をかける。



「渚 好きだ……」


「!」




うう、どうしよう……。
気を抜いたら、きっとまた泣きわめいちゃう……。



「お前が、好きだ」

「……せん、ぱぃ……」



真っ直ぐに、迷いのない瞳。

その瞳の奥が、熱情に揺らめいている。



頭がボーっとする。
でも、心臓だけはバクバクいってて、あたしこのまま心臓止まっちゃうんじゃないかな。


それくらい、激しくあたしの体を揺さぶった。

頬を包むセンパイの腕にそっと触れて、あたしはそんなセンパイに精一杯の笑顔を向けた。




あたしも……。




「…………あたしも、好きです……っ」






やっと言えた。

あたしが言い終わるその前に。
センパイはその言葉ごと、あたしの唇を奪い去った。



「……ん」




深い、深いキス。

ようやく重なり合った気持ちは、とどまる事を知らない。





きっと、本当に溺れてしまう。

でも……センパイ?
あたし、怖いなんて思いません。



だって、触れた唇の体温から、センパイの想いがこんなに伝わってくるんだもの。



「……お前の全部、俺にくれよ」

「……センパ……」



そうして、止まないキスを受け止めながらベッドになだれ込んだ。

いつか、あたしがひとりで使ったベッドに。
今度はふたり一緒に……。




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