極上な恋をセンパイと。

「ふふ。そうでした」


甘ったるい低音で、俺様なことをいう久遠センパイがおかしくて。
くすぐったい。

まだ、夢を見てるみたい。

投げ出されていたセンパイの手のひらに、自分のそれを重ねてそっと指を絡ませた。


繋いだ指先が、心地いい。
人の肌のぬくもりって、こんなに愛おしいんだ。

嬉しくて、センパイの指をツイっとなぞった。
すると、しばらくあたしの事を眺めていたセンパイが、突然深いため息をついた。


「……やっぱり、お前を抱いたの失敗だったかもな」



え!!?

ギョッとして顔を上げると、やけに真顔のセンパイがあたしを見つめていた。


「ななな、なんでですか?」



そんなにひどかった?

そ、そりゃあ酒豪って言われちゃうくらいのお酒好きだし?

運動も最近これと言ってしてないけど……。

でも……でもでも!
それって酷過ぎる!


泣きそうになっていると、センパイの手があたしの頬に触れた。
そして、ゆっくりと上を向かされる。



「歯止めきかなくなりそうだ」



え……。

そのまま唇を奪われて、指を絡めとり、ゆっくりと体が重なる。



「はは、なんて顔してんだよ」


おかしそうにそう言って、センパイは笑う。


「……だって」


だって、だって。



「ほんと、お前は見てて飽きないよ」

「ふふ」




センパイが甘い……。

そうしてあたし達は、また身体を重ね合いクリスマスのイブは更けていった。



そして。

サンタクロースは、あたしに特別なプレゼントを用意してくれていたんだ。


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