極上な恋をセンパイと。
――――次の日。
何も変わらない”日常”の中に、確かに変化は起きていた。
時計の針は、もうすぐ12時。
ランチの時間だ。
「ふわぁ……」
ダメだ。
眠い。
当たり前だ……。
センパイの言った通り、明け方近くまで『離してもらえなかった』んだから。
カアアア。
今日何度も思い出しては、ひとりで勝手に赤くなっていた。
もう、センパイってば。
とうの本人は、朝のミーティングに顔を出して以来ここには来ていない。
まあ、センパイが隣にいたらあたしもっとヒドイ事に……。
頭の中がピンク一色。
ブルブルと首を振って、ピンク色を吹き飛ばそうとしたその時。
――――バン!
ものすごい勢いで、オフィスの扉が開いて。
走り込んできたのは、ピンク色の原因……久遠和泉。
あまり取り乱す事のないセンパイが、息を切らしてきたことに、誰もが目を疑った。
そして……。
「 渚ッ 」
!!!