極上な恋をセンパイと。
慌てて窓の外に視線を移すと、背後からクスクス笑う声が。
「ふーん? ま、しっかり勉強しな」
「……」
バカにしてる……。
チラリと見ると、センパイはカップのコーヒーを飲み干した。
あーあ。
ほんと、黙ってればかっこいいのに……。
「まだあと半分もあんのか。……俺は寝る。佐伯も寝とけよ」
「あ、はい」
シートを倒して、目を閉じたセンパイからしばらく目が逸らせなかった。
会社以外でセンパイと一緒にいる事なんてなかったから。
なんか、落ち着かないんだよな。
いつもよりドキドキしてしまうのは……。
きっと、飛行機の気圧のせい。