極上な恋をセンパイと。


あれから、絶対寝れない!
なんて思っていたあたしだけど、ものの10分もしないうちに就寝。

目覚めもすっきりしていて、朝からほっぺが落ちそうな程美味しそうな朝食を目の前に舞い上がっていた。




「うわぁ。本場のパンは違いますね!こんなに種類が豊富なんだ。どれにしようか迷う~」


たくさんある料理に目移りしているあたしの横で、センパイは迷いもしないで、お皿にパンと卵を乗せると、あたしに視線を落とした。



「時間配分考えろよ」

「わ、わかってます!」



だけど、どれも美味しそうなんだもん。

それでも悩むあたしと山盛りのプレートを、半ば呆れながら眺めたセンパイは、さっさと空いてる席につく。


「いただきまぁす」


その向かい側に腰を落ち着けると、さっそく香ばしく焼けたソーセージを頬張った。


んっ、なにコレ、すっごく美味しい!
ちょっとだけスパイシーで、ジューシーなそれは、日本の物とはまるで違うものに感じた。

お土産に買って行こうかな。
またセンパイに、仕事だって怒られちゃうかな。

でも、これビールにも合いそう。



なんて朝からそんな事を考えていると、ふわりとコーヒーの香りが鼻先をくすぐった。
チラリと視線を上げると、ドカリと椅子に体を預けたセンパイとすぐに目が合った。



……え?



なぜかジッと見られている?



< 43 / 243 >

この作品をシェア

pagetop