極上な恋をセンパイと。
ボン!
って感じて真っ赤になる。
ついでにドクンって心臓も跳ねた。
「っははは。 つか、お前マジ大丈夫か?腹減ってんだろ。ほら早く帰れ」
「……」
あははってセンパイ、それヒドイ……。
案の定からかわれたんだってわかって、なぜかへこむ。
無性に恥ずかしくて、慌てて帰り支度をしていた手を動かした。
センパイの言うとおり、さっさと帰ろう。
今日のあたし、どうかしてる。
いつの間にか、止まっていたタイピングが始まってる。
見ると、いつもの顔に戻ったセンパイがパソコンの画面を睨んでいた。
……。
「…………センパイは……」
「ん?」
画面から視線を外す事もなく、手を止める訳でもなくあたしの声に耳を傾けるセンパイ。
「まだ帰らないんですか? 帰るなら一緒に……」
「俺の事は気にすんな。好きでやってんだから」
「……」
思い切って言った言葉も、あっさり断られてしまった。
「あの、センパイはいつ寝てるんですか?……てゆうか、ちゃんと家に帰ってます?」
「は?」
バッグの中を意味もなく探る。
ここにいて、センパイに話しかける時間が少しでいいから欲しかった。
あたし、なにしてるんだろう……。