僕の憂鬱 2【短編】


そんな僕の視線に気付いた母が話しかけてきた。


「ねぇ、太郎。この汚れ何かしら? 落ちないのよ。まるでマジックか何かで書いたみたいに、またイタズラかしら?」


僕は「気にしなくていいんじゃない。どうせ見えないし」と云いながら、心の中ではこう答えていた。




(母さん、それは明らかに油性マジックで書かれた落書きだよ)と。





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