おいてきぼりのピエロ
軽く化粧をし、髪をブローをする。
簡単に準備をし、野菜ジュースで朝食を済ませる。
リビングは、静かだ。
お母さんは、もう仕事に行ったのか。
時計を見ると、長針は9時を指していた。
「あちゃー…。また遅刻やん。出席日数大丈夫かなー…」
大して気のもとめてないけれど、自然と考えてしまう。
せっかく大学に入ったし、卒業くらいはしたい。
慣れた手つきで携帯のアドレス帳からタクシー会社の名前を探す。
「すいません。自宅にタクシーお願いします」
毎日のように呼び出しているので、この電話の内容だけで車を呼び出せる。
でも、ちょっとお金もったいないな。
そろそろどっかのタクシーのおっちゃんと、契約でもしようかな。
そんなことを考えても、結局面倒で契約しない。
自宅が学校からそんなに離れていないので、千円ちょっとしかかからないし。
まあ、いっか。