Sweet Time
「柚子ぅ~!!」
と、私の名前を呼ぶのは桃。私の親友。
「どうしたの?」
授業も終わり、部活に入ってないからこれから帰ろうとしたとき。
「ごめんっ。今日、一緒に帰れない!」
申し訳なさそうに手を合わせた桃。
桃はクラスは違うが、中学からの付き合いでいつも一緒に帰っていた。
「何かあったの?」
「塾、行くことになったんだぁ。この前のテスト、ヤバかったの!!だから、お母さんに塾行けって…。めんどくさーい」
桃が塾!?この子、あきっぽい性格だけど大丈夫なの?
心の中で本音をポロリ。
「桃、塾行くのっ!?大丈夫!?」
「何よ、それ~!!」
桃がぷく~と頬を膨らます。
…桃、やっぱかわいい!!さすが、モテ女。
桃の男人気はベスト3に入る強者。
桃にはかなわないよ…。
そう思う柚子だったが、柚子は男人気ベスト1。正真正銘のモテ女。
「じゃ、もう行くねっ。バイバイ!!」
「バイバーイ。頑張って!!」
桃は行ってしまい、柚子は教室に一人。