Sweet Time

「嫌だっ!!やめてよ!!」



柚子の声を聞こうとしない。



「おい、抑えてくれ」



「は~い」



他の4人までも柚子を抑え、群がる。



「麻原さん、ごめんね?俺さ、麻原さんのこと本当に好きなんだよ。でも、俺の気持ちには答えてくれなかった」



「嫌だっ!!離してっ!!」



柚子の目には涙がたまっていた。



嫌だっ!!誰か、助けて…!!



大樹…!!助けに来てよ。大樹…!



バコッ



鈍い音がした。



安西くんは柚子から離れたところに倒れていた。



「ってぇ…」



「オラ、行くぞ」



大樹…?



大樹は柚子をおんぶした。



「…てめぇら、俺の柚子にもう2度とこんな真似すんじゃねぇぞ」



そう吐き捨てて、教室を出た。
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