Sweet Time
「今日は一人かな」
柚子はそう呟いて、教室から出ようとした。
「はい、ストップ。帰らせないよ」
「…」
その声は…。
ゆっくりと顔を見上げてみると…
「柚子?一人で帰るつもり?ダメ。俺と帰らなくちゃ」
やっぱ、お前かっ!!
「帰らせてよ~。大樹、部活あるんじゃないの?」
そう、これが私の彼氏。
「あるけど?」
「まさか、待てとは言わないよね…?」
大樹は意地悪な笑顔を見せる。
「そりゃ、待ってもらいたいけど?でもなぁ~、今日部活行く気分じゃないんだわ」
「どして?」
大樹とのやりとりが続く。
「だってさぁ」
「!?」
大樹の顔が柚子に近づく。