LEVEL【番外編】
『何?泣いてんの?』
笑いながら訊いてくる岡田くんの声。
「違うし…」
『そっか(笑)ホント…ごめんなあの馬鹿のせいで…』
「馬鹿?」
『俺ん家のババ』
ってあの美人なお母さんじゃんっ!!
「え、岡田くんのお母さん美人じゃん!!」
『まぁ歳と見た目が合ってねぇしな;;』
そぅだよね。
歳の離れたお姉さんがいるって聞いたもん。
『―シュンッ!!』
??
くしゃみ?
「岡田くんどこいるの?」
さっきから車の音するし……。
『え?外』
「何で!?」
『だって家だと電話の内容聞かれるし…』
「でも……寒いでしょ??」
『大丈夫』
「でも…」
『大丈夫』
「風邪引くよ……?」
『……それは困る…』
それを聞いて笑うと岡田くんは少しふて腐れた声で、
『じゃぁ明日帰ってきたら電話する』
「うんっ」
『じゃぁな』
「うん。バイバイ」
『おぉ』
大好きな低い声が聞えた後に、プープーっと言う機械音がした。