LEVEL【番外編】
「岡田!!」
「?」
その声がして無意識で見ると、
凌が顎でこっちを指した。
「ぁ…」
「翼、和成、一輝っ逃げっぞ!!」
そう言って岡田くんは腕を掴んでいた手を思いっきり振り解いて全力で逃げた。
今の岡田くんには……それが1番って思ったんだよね。
それをした凌は、無理やり諦めようとしているようで、
見てられない。
「翔子」
「尚子…」
尚子は中学校からの友達。
友達ってか親友。
数少ないあたしの友達。
「どうしたのぉー暗い顔しちゃってー」
そんな尚子の言葉を聞いて笑美は反応してあたしの腕の中からベリッと離れた。
「どうしたんですか!?西部さん!!」