LEVEL【番外編】
ほら、笑美は優しい子だから。
すぐに反応しちゃう。
「何でもないよ?」
「本当ですか…?」
「うんっ」
「…」
それでも信じない笑美。
強くなったね。
「んじゃまた今度話すね!!今は焼そば売らないと!!」
「…分かりましたっ!!」
「杉浦っ!!」
校舎の裏側からの坂道を登りきったところに息切れをした岡田くんがいた。
肩は大きく往復して、大きな掌は膝にあった。
「っはぁ・・・はぁ…はぁ・・はぁ……っ・・・」
「やっとまいた…はぁ…はぁ…」
そぅ苦笑いをして笑う岡田くんはなんかかっこよくてかわいかった。
「西部さんっ……コイツ借りますよ!!」
そう言って笑美の手首を握ってまた坂道を下った。