LEVEL【番外編】
凌の部屋に入ると凌は少し眉毛を寄せた。
それがあたしには怒っているように見えて、テキストをもらったらすぐに帰ろうと決意した。
「あ、テキスト……」
凌は思い出したように本棚に向かった。
凌の部屋は相変わらず綺麗で整っている。
意外に好きな歌手が多く、いつも聴いている曲は机の上にちゃんと綺麗に置いていた。
部屋に貼られたたった一枚のポスターには、白いペンでサインが書いてあった。
一人でライブに行く凌の姿を想像したら少し笑えた。
まぁここはド田舎だからよっぽど好きじゃないと行かないだろうな……。