LEVEL【番外編】
「翔子…」
「な…に……?」
「何付けてんの?」
「ぇ…?」
「何かすんげぇいい匂いする……」
凌は顔を更に首元に近付けて喋るからあたしの心臓は痛いどころじゃない。
「シャン、・・プー……変えた…か…ら……」
凌はあたしの言葉を聞いて髪を優しく撫でて、触れて、摘むと髪に顔を近付けて喋った。
「ほんとだ…」
「ぁ…っ…///」
立っていられないほどドキドキして、上手く動かない体と筋肉を使って凌から離れた。
「あたしっ…帰るっ///」
凌の部屋から飛び出て階段を駆け下りた。
斜向かいにあるあたしの家に飛び込んで自分の部屋に入るなりベッドに倒れた。
『ほんとだ…』
凌が喋ると同時に耳に低く少し色っぽい声と、熱い息と温かい唇があたしの耳をかすめ、………
あたしがあたしじゃないような声を出した。