LEVEL【番外編】





肩に俺の頭を置いただけであの声を出す。

俺が耳元で笑うと翔子は俺から距離を開けようと俺を押してくる。
翔子の力なんてこんなもんじゃないのに、今日の翔子は非力だ。
いや、今日じゃないか。
いつもだったな。
いつも俺には加減して殴ってた。
って事は………俺最強?


もっと近づくと体全体がビクッと動く。


「翔子は……俺のこと…好き?」
耳元で言うと
「っ…ゃ…///」
と言って手の甲で口を抑える。

「分かんない。」

「っ……ぅん…///」

「何がうんなの。わかんねぇ」

「凌…が・・、……………好…き…」

“好き”って言葉の威力ってすげぇ。
無限大って感じだ。
その言葉だけでこんなにも笑顔だ。


「よくできました」
って感じで少し離れて頭を撫でると
「偉そうで…ムカツク…」

「偉いの」
少なくとも翔子よりは。


そぅ言うと翔子は下から睨んできた。
マジ恐ぇ…;;
多少の「かわいい」は入ってるけど翔子恐ぇ;;


でも、
その震えた肩と
真っ赤の顔と
潤んだ瞳は

「かわいい」




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