LEVEL【番外編】
「杉浦行こ」
「うん」
隣には滝くんがいて、何だか違和感があった。
滝くんより高い身長の岡田くん。
サラサラの黒い髪の岡田くん。
滝くんは野球部だから坊主。
いつもする少し意地悪な会話は、今では野球の話。
滝くんはアタシが野球好きって知ってるから話してくれてるだけなのに………。
悲しいよ。
寂しいよ。
「それで2塁打打って−……杉浦」
「あっご、ごめんなさいっ!!ごめんなさ「杉浦!!」
滝くんの大きな声でビックリした。
「岡田のさ……どこが好き?」
滝くんはそぅ優しくアタシに訊いた。
バスが来て、アタシ達は乗った。